ログハウスは木のみのシンプルな主材のため、木の寿命が建物の寿命で、ドイツトウヒといった杉と同程度か少し悪い材質でできた建物でも、ヨーロッパアルプスでは築180年以上の住まいが現存し使用されており、正しくメンテナンスして使用すれば、かなりの長寿命が考えられ、素人でも自分でできる維持管理方法を中心に掲載します。
● 外壁の木材保護塗料の着色を再検討
ログハウスに木材保護塗料で着色する場合は、竣工時は自然塗料で好みの色を塗り5年ごとに上塗りするのが一般的だが、ログハウスの事務所を構える建築関係者から塗らずに自然のままにしていた方が良いといったアドバイスもあり、どのくらい塗らなくても良いか試しています。
竣工当時紫外線の色焼けを考慮してやや濃く塗装した。 | 築17年後紫外線で茶黒くなりつつある ※光の関係でやや赤みがある |
築180年後紫外線で茶黒くなり風格さえ感じる |
教科書とおり材保護塗料で着色するか否かは、外観をいつも化粧し綺麗にしておきたいか、自然のままに木が紫外線で焼けてくるのかは施主の好みで、色にこだわらなければ、木材の保護のため無色の防腐防蟻剤と撥水剤の塗布も選択の一つ。
● 外装補修-塗布処理
道具をそろえば素人でも保護塗装処理が可能
1)水洗い | 2)ホウ酸塩防腐防蟻剤吹付 | 3)撥水剤塗布(注1) | ||
防腐防蟻剤、撥水剤とも無色透明です。
注1)超耐候性木材撥水剤と防腐防蟻剤を混ぜて一度に塗布できる商品もあります。
● 超耐候性木材撥水剤
築20年の木製手摺りに塗布、今後の効果に期待
DOT12.5%水溶液に超耐候性木材撥水剤(10%)を混ぜ塗布。 3週間後、未処理部分の水は木材に浸透したが手摺、処理部分は水滴になり揮発性能を確認。 |
※ホウ酸塩防腐防蟻剤に混ぜて使用することが可能で、一度に木材保護+撥水処理ができ、水性なので素人でも気軽に塗れる便利な塗料です。
※2014年9月に、希釈濃度15%以上のdot水溶液が木材保存協会に認定されています。
● 推奨保護メンテナンス建材
- 外壁塗り
- 木材保護塗料(着色)
- 超耐候性撥水剤(無色)
- ホウ酸塩防腐防蟻剤(DOT)※下塗り
- 内部塗装
- ホウ酸塩防腐防蟻剤(DOT)
- 米ぬかワックス、蜜ろうワックス