100%木づくりの住まいと言われるログハウスは、多くの森林資源を使用し、森林関係に従事する方々とも共存共栄し、エコ建築を代表する長寿健康住まいのひとつです。
● ログハウスの種類
- 断面形状 : マシンカット/ハンドカット
- 迫力有るハンドカット丸太の太さは、好みで選択するポリシーと趣味の世界
- 丸太の膨らみ部分に埃がたまりやすい
- 丸ログは、年月が経つと木自身の収縮やひねり等で透き間が空く場合があることを考慮しておく。
- 大きな丸太には、大きな基礎が必要
- マシンカットは、生活機能を重視
サドルノッチ | ポスト&ビーム | マシンカット |
ハンドカット・ログハウスのなかで、最も多い工法。 丸太本来の持ち味が生かされたダイナミックな建物に仕上がります。 |
柱(ポスト)と梁(ビーム)に丸太材を使用した木造軸組工法。 建設地の規制に左右されず多くの住宅地で建設できます。 |
機械によって加工するため、品質が安定し一般住宅と変わらない機能的なログハウス カット方法により、Dログ、角ログなどの形状に加工され、好みの外観と用途に応じたプランニングが可能 |
● 産地:国産/輸入(北米/北欧/中欧/他)
現在日本で建設されるログハウスは海外から輸入した物が多く、ログ材の原産国はフィンランドが約44%で、国産材はわずか14%と少なく、材料費の関係でコスト面では変りはないが、歴史やメーカーの大きさなどの違いで建物のデザインも輸入ログの方が勝っています。
エコや地産地消が取り上げられる昨今、国産ログの成長を期待していますが、省エネ法の関係で高断熱のログハウスを建設するための技術が必要になってきます。
- 国産
- 機械設備の必要なマシンカットは少なく、少人数で工務店を運営できるのハンドカットのログハウスが多い。
- 丸太は近くの山から入手する場合が多く、地産地消めんでの評価が高い。
- 輸入
- マシンカットが多く、床材や建具を含めキットとして輸入する場合が多い。
- 日本では北欧や北米からが多く最近は中国からも輸入されている。
- ログハウスはソビエトや東欧、中欧など多くの国で建設されており、私の事務所では南チロル地方のログハウスを手掛けてきました。
●特徴
- 快適性
- 無垢の木で囲まれた室内は、快適な温湿度に保たれ、究極の健康すまい。
- ペアガラスが嵌込まれた木製窓は熱伝導率が少なく結露を減少させカビの発生を防ぎます。
- 省エネ
- 厚い無垢材壁が蓄熱帯となり、輻射熱の効果で柔らかな温度調整が可能
- 外気が-10度以下に下がる寒冷地の夜中に暖房を切った部屋でも蓄熱効果により、朝方10度前後に保たれます。
- 長寿命
- 調湿効果などで木材が呼吸しているログハウスは在来工法より長持ち
- 外国での実例では、180年以上使用されているログハウス(写真右)があります。
- 湿度の高い日本でも丁寧に建物管理をしていくことで、長寿命住宅として100年以上使用されることを期待しています。
- リサイクル
- 瓦などの屋根材や床板などは新しい材料が必要になりますが、ログ材を解体し、建物を移設することが可能
- 新しい建物に薪スト-ブを設置すれば、ログ材の廃材を自らの手で木材をカットし燃料として処理することができます。
● ログハウスの構造
● 省エネ基準対策
2020年から300m2以下の建物にも、建築基準法の省エネ基準が適用され、シンプルな木材で造られるログハウスを適合例を提案
- 屋根と床下の断熱材の性能を上げる
- マシンカットなら計算に基づいた厚さの断熱材を外周壁に設置
- 高断熱の木製サッシを設置 ※写真は防火木製サッシ(熱還流率=0.9/0.7の2種類)
- など