日本で昔から穀物の倉庫としてつくられ、柱を建てその間に厚板を落とし込んだ国産版伝統工法。
「落とし板倉」や「板倉」とも呼ばれ、現代でも民家型住宅の壁に落し込み板を入れ、和風から洋風まで巾広い様式のデザインが可能。
● 板倉造りの特徴
- 民家型住宅の壁部分を3cm以上の厚板を落し込む事で、ログハウスと同じ無垢板壁の効果を得られる。
- 基準法上は板壁部分の壁倍率は小さいが、落し込み板の取り付け方や板厚により、地震時に横ゆれを吸収する。
特に梁下や土台上の1枚目の板は、取り付け方次第で力貫や重ね梁と同じ働きを兼ねる。 - 無垢の木材を、割れや狂いの無い最高の状態で使用するため、新月期に伐採した木材を天然と人工で含水率 8~10%に乾燥させた良質な木材を主に使用します。
乾燥期間中も、アトピーやアレルギーの原因となる毒性を含む化学物質にいっさい触れること無く、ピュアウッドパネルに加工されます。 - 落し込板の上にボードを貼り、土塗り壁で仕上げることもでき、フォームもしやすくなる。
● 板倉造りの設計
- 事務所兼住宅
50mmの落し込み板を4寸柱の間に入れ、外壁はサイディングで仕上げ、筋違を室内に見せないように配置
● 古民家にならう
- 奥飛騨の板倉
雪の多い奥飛騨では、貯蔵庫のほとんどが板倉造りで、積雪を考慮して屋根裏からも出入りできるように工夫され、又、火災時の延焼を防ぐため、母家とは離れた位置に建てられている
屋根の勾配は雪下ろしの際上るため、勾配は緩やかで、この地域では貫の裏側に横板が嵌め込まれており、柱の間に横板を落し込んでいるのかは不明